ヤマトよ永遠にREBEL3199 第4章予告の考察
第4章予告の考察
『宇宙戦艦ヤマトよ永遠に REBEL3199』第4章予告に描かれる森雪とアルフォンの「融和」:色彩、装飾、そして未来への多層的メッセージ
- はじめに:第4章予告の衝撃と深まる問い
『宇宙戦艦ヤマトよ永遠に REBEL3199』第3章の公開を経て、物語は新たな局面を迎えている。森雪とデザリアムの情報部将校アルフォンの関係性は、第2章から第3章にかけて大きく変遷している。当初、森雪はデザリアムの地球侵攻に伴いアルフォンに捕らえられ、彼の邸宅に軟禁される状況にあった。この初期段階では、森雪はアルフォンに対し強い敵意を抱き、彼を殺害しようと企てる場面すら描かれたが、その試みは失敗に終わり、森雪が自らの行動を悔い、落ち込む様子も描写されている。
しかし、アルフォン少佐の館での滞在期間が長くなるにつれて、二人の関係には変化の兆しが見え始めた。アルフォンから衣服が贈られたり、バルコニーで共に茶を飲むといった穏やかな描写が加わり、森雪のアルフォンに対する敵意が和らいでいることが示唆されている。
アルフォン自身も、森雪に対して一方的な好意や、人間としての尊敬の念を抱いている可能性が示唆されている。森雪の側も、単なる捕虜としてではなく、デザリアムの秘密を探るという戦略的な意図を持って、自身の意思でアルフォンの館に留まっているとされている。
そして、第4章の予告編では、この関係性の変化が視覚的に極めて印象的な形で提示された。森雪は赤いドレスをまとい、赤いルージュをひき、ダイヤモンドのピアスとゴールドのチョーカーで身を飾り、タキシード姿のアルフォンと寄り添ってパーティー会場に入場していく姿が映し出されたのである。この劇的な変化は、第3章までの森雪のアルフォンへの敵意とは大きく異なる様相を呈している。この視覚的要素、特にアルフォンがこれまでの軍服ではなくタキシードを着用していることの意義について、深い問いが生じる。この描写がデザリアムと地球の間の「婚約発表」である可能性すらある。
なぜなら、地球の争いを終わらせるための政治的融和、さらにはデザリアムが切望する「人間復興」と「自然な子孫」を得るための象徴的な出来事ではないかということも考えられる。
デザリアムは脳と脊髄だけを、遺伝子を組み合わせて作り、それを成長に合わせて義体の大きさを変えていく。だから、自然分娩と無関係に次世代を作っている。義体でしか大地を感じられない。それは彼らの世代では得られない感覚だろうが、次世代を自然な形で作ることができたら、デザリアムは人間性を取り戻せるということになる。
男女の自然なまぐわいによって生まれる命。それが大地を踏みしめる足となり、花をめでるめとなり、人を愛する手となる。
森雪はアルフォンとの生活を続けるうちに非情な機械人間ではなく人間性も持ち合わせていることに徐々に気づく。脳だけの存在が人間であり続けようとする難しさや、人類との間に友好関係を作ろうという子供たちもいるのだから。
それでも、義体本体を破壊しよう(殺そう)とした雪は、無抵抗・無防備なアルフォンの本体に刀を振り上げた。しかし、無抵抗な相手を殺害することは彼女にはできず、かえって自分がやろうとして罪の重さに苦しみ、贖罪意識され持つだろう。
また、パルチザンとデザリアムに組みする地球軍との間は血で血を洗うような状態になりかねない。人類は分裂してしまっているのだ。
それを、再び統合し、デザリアム人とも融和を図る。
その象徴として、雪とアルフォンのカップルを世界に発表しようという計画が提示されたら雪はどうするだろうか。
この予告編の視覚的情報は、物語の大きな転換点を示唆していると解釈できる。ユーザーが提示する第3章での森雪のアルフォンへの敵意と、第4章予告での寄り添う姿の劇的な対比は、単なるキャラクターの心情変化を超えた、物語の大きな転換点、特に政治的・社会的な局面の転換を示唆している。アルフォンの服装の変化、すなわち軍服からタキシードへの移行は、この変化が個人的な関係性だけでなく、デザリアムと地球の関係性における「公式な」あるいは「象徴的な」段階の移行を意味する可能性が高い。
作品タイトルに含まれる「REBEL(反逆)」というキーワードは、「絶望的な運命への反逆」から始まったヤマトの物語の根幹にある。しかし、森雪がアルフォンと共にある姿は、古代進率いるヤマトの「反デザリアム」の抵抗とは異なる形の「反逆」を意味する可能性がある。これは、既存の対立構造や地球内部の分断(親デザリアム対反デザリアム)に対する「融和」という名の「反逆」を示唆する。森雪が自身の個人的な感情や古代との絆 に抗してでも、地球の「総意」やより大きな平和のために行動するという、彼女の新たな「抵抗」の形が描かれているのかもしれない。
- 森雪の心理的変遷とアルフォンとの関係性の深化
森雪の心理状態は、デザリアムの地球侵攻という未曽有の事態と、彼女自身の特異な立場の中で、複雑な変遷を遂げている。第2章から第3章にかけて、彼女はアルフォンへの敵意と、その後の葛藤を経験した。
森雪は、デザリアムの地球侵攻によって古代進との地球脱出に失敗し、負傷して取り残された後、アルフォンの邸宅に軟禁されることになった。当初、彼女はアルフォンを明確な「敵士官」と認識し、強い敵意を抱いていた 。第3章では森雪がアルフォン少佐の殺害を企てるも失敗し、その行動を悔いる描写があった。この描写は、彼女が単なる受動的な捕虜としてではなく、能動的に状況を打開しようとする「強い女」としての側面を持つことを示している 。興味深いことに、アルフォンは森雪に対し、古代進の生存を告げ、さらには自身を殺させるかのように仕向けるなど、その行動の真意は非常に複雑である。このアルフォンの意図的な行動が、森雪の心理に少なからず影響を与えた可能性も考えられる。
アルフォンの館での滞在は、森雪の人間関係に変化をもたらし、同時に彼女の情報収集の意図を浮き彫りにする。森雪は、デザリアムの内部情報を得るため、自身の意思でアルフォンの邸宅に留まっているとされている。これは、彼女が単なる被害者としてではなく、戦略的な目的を持って行動していることを明確に示している。滞在期間が長くなるにつれて、アルフォンから贈られた衣服を身につけたり、バルコニーでお茶をしたりと、二人の人間関係が穏やかになっている描写がある。この表層的な融和、あるいはアルフォンが森雪に対して抱く「尊敬し合える人間同士としての関係」という認識 が、森雪の心理に何らかの変化をもたらしている可能性も示唆される。
森雪は、古代進との間に「家族」としての揺るぎない絆を築いている。総監督の福井晴敏は、今作において古代進と森雪の関係性が「恋愛よりも家族」へと深化していると語っている。彼らは婚約を考えていたが、任務によって地球と土星にそれぞれ配属され、遠距離の関係にある。しかし、森雪が背負う「地球人類の総意」という重圧は、彼女の個人的な感情と深く葛藤する要因となっている。森雪は、かつて地球を救うために高次元世界に飛ばされ、国民投票によって救出されたという特異な経緯を持つ。彼女が今生きているのは「地球人類の総意」によるものであり、この事実は彼女に大きな重圧を与えている。この「総意」は、古代進がヤマトに乗って反デザリアムの戦いを続ける中で、地球政府がデザリアムとの融和を推進する状況と対立する構図を生み出している。森雪が地球から争いをなくすために、政府からの提案(アルフォンとの婚約)を断りづらい状況にあると推測している。
森雪の行動は、個人的感情と「地球の総意」という大義の間で揺れ動く複雑な葛藤の表れであると解釈できる。森雪がアルフォンを殺害しようとしたにもかかわらず、その後に後悔し、さらにアルフォンの館での生活に馴染む描写があることは、彼女の心理が単純な敵意や情報収集の目的だけでは説明できないほど複雑であることを示している。彼女が古代進との「家族」としての揺るぎない絆 を持ちながらも、「地球人類の総意」という重圧を背負っていることは、彼女が私的な感情と公的な義務の間で深く葛藤していることを示唆する。この葛藤こそが、彼女の行動に一貫性のないように見える変化をもたらしているのである。
第4章のあらすじでは、「敵であるアルフォンに寄り添う彼女の胸に秘めた覚悟とは――」と明記されているこの「覚悟」は、森雪が自己犠牲的な平和への道を選ぶ可能性を示唆している。彼女が過去に時間断層を犠牲にして地球に帰還したように、再び自己を犠牲にしてでも地球の平和(融和)を実現しようとする強い意志の表れである可能性が高い。これは、古代進が「抵抗」の道を選んだのに対し、森雪が「融和」という別の形の「抵抗」あるいは「犠牲」の道を選ぶという、物語の重要な対比を形成している。
- 色彩と装飾が織りなす象徴的意味合い
第4章予告編における森雪の衣装と装飾は、単なる視覚的要素に留まらず、彼女の心理状態、物語の展開、そしてデザリアムと地球の関係性における多層的なメッセージを象徴している。
森雪が身につける「赤」のドレスとルージュは、情熱、覚悟、そして危険の暗示を内包している。
赤は「火」の色であり、「行動力」「情熱」「興奮」を象徴する普遍的な色である。また、「スタート」「前に突き進む」「現状を変える」といった積極的な意味合いも持つ。その一方で、赤は「危険」「警告」「怒り」といったネガティブな側面も持ち合わせる。文化的には、中国では幸運と繁栄、西洋では愛と危険、日本では生命と魔除けを象徴するなど、多様な意味合いを持つ色である。森雪が赤いドレスを着用していることは、彼女の「情熱」や「覚悟」を強く示唆する。これは、彼女が受動的な存在ではなく、自ら状況を「変えようと」する能動的な意志を持っていることを表している。作品タイトルである「REBEL3199」の「REBEL(反逆)」は、「絶望的な運命への反逆」を意味する。
森雪の赤いドレスは、既存の対立構造や地球の混迷した状況に対する、彼女なりの「反逆」の意思表示、すなわち「融和」を通じた平和への強い意志を象徴している可能性がある。しかし、赤が持つ「危険」や「犠牲」の象徴性 は、このドレスと化粧が森雪にとって個人的な幸福を犠牲にする、あるいは非常に危険な政治的行動であることを暗示している。それは「婚約」による人類とデザリアムの融合の象徴となることである。
森雪の赤いドレスは、彼女の強い意志と、その選択が伴う危険性・犠牲の両面を象徴していると解釈できる。赤は情熱や行動力を表す一方で、危険や警告の色でもある。森雪がこの色を選ぶことは、彼女がこの政治的融和の道に強い情熱と決意を持って臨んでいることを示す。しかし、同時に、この行動が彼女自身や地球にとって大きな危険を伴うものであることを暗示している。これは、彼女が「地球人類の総意」という重圧の中で、自ら「火中の栗を拾う」ような覚悟を決めたことを視覚的に表現していると解釈できる。
森雪の「ゴールド」のチョーカーと「ダイヤモンド」のピアスは、権力、豊かさ、そして「永遠」の誓いを表現している。ゴールドは「金」や「貴金属」を連想させ、古くから「最も価値のあるもの」の象徴とされてきた。これは「豊かさ」「高貴さ」「華やかさ」「優雅さ」のイメージを持ち、太陽の光や炎のように暖かく明るく、生命力や活力を感じさせる。また、「成熟」「経験」「普遍的な価値」「揺るがない自信からくる豊かさ」を意味し、自己信頼や自己価値の追求とも関連する。
ダイヤモンドは「永遠の絆」「変わらぬ愛」「純潔」「清浄無垢」を象徴し、婚約指輪や結婚指輪に贈られることで「永遠の絆を贈り、誓う」という意味合いが込められる。その硬さから「固い絆を結ぶ」という意味も持つ。これらの装飾品は、伝統的に結婚や永続的な盟約の象徴として用いられる。森雪がこれらを身につけることは、デザリアムと地球の間の「永遠の絆」を公式に誓う場であることを強く示唆している。
デザリアムが「千年先、西暦3199年という未来から来た地球が滅びた後の地球人」であり、生身の身体を取り戻し「人間復興」を悲願としていることを考えると 、彼らにとって地球人との混血は種の存続と「人間らしさ」の回復という「普遍的な価値」を獲得する手段であり、この装飾はその切実な願いを象徴している可能性がある。
一方で、ゴールドには「見せかけの輝き」や「エゴ」が強くなる可能性というネガティブな側面も示唆されている。これは、この「融和」が真の平和ではなく、デザリアムの目的達成のための欺瞞、あるいは地球政府の一部の「承認欲求」や「自己顕示欲」の表れである可能性も暗示している。
豪華な装飾品は、政治的結婚の「価値」と「永続性」を誇示する一方で、その裏に潜む「見せかけ」や「欺瞞」の可能性も示唆すると考えられる。ゴールドとダイヤモンドは、豊かさ、権力、そして永遠の絆を象徴する。これらを森雪が身につけることは、この「婚約」が単なる個人的なものではなく、デザリアムと地球の間の非常に「価値のある」そして「永続的な」関係を築くための政治的なイベントであることを強く示唆している。しかし、ゴールドが持つ「見せかけの輝き」や「エゴ」の側面 は、この華やかな「融和」の裏に、デザリアムの真の意図や地球政府の隠された思惑、あるいは森雪自身の深い犠牲が隠されている可能性を示唆する。これは、表面的な平和と裏腹の複雑な現実を描く『ヤマト』シリーズのテーマと合致する。
第4章予告における主要視覚要素の象徴的意味
要素 象徴的意味 作品文脈での解釈
森雪の赤いドレス 情熱、覚悟、行動力、変革への意志、危険、犠牲 地球の平和のための森雪の強い決意と、その選択が伴う個人的な危険や犠牲。既存の対立構造への「反逆」としての融和。
森雪の赤いルージュ 魅了、情熱、自己主張 政治的舞台における森雪の存在感と、彼女の内に秘めた強い意志の表出。
ゴールドのチョーカー 価値、高貴さ、豊かさ、普遍的な価値、自己信頼、エゴ デザリアムと地球の「融和」が持つとされる「価値」と「豊かさ」。デザリアムが求める「人間性」という普遍的な価値の象徴。一方で、その裏に潜む「見せかけ」や「エゴ」の可能性。
ダイヤモンドのピアス 永遠の絆、変わらぬ愛、純潔、征服されざるもの、固い絆 デザリアムと地球の間の「永遠の絆」と「固い同盟」への願望。デザリアムの「人間復興」という揺るぎない悲願。
アルフォンのタキシード 夜の正礼装、慶事、社交、礼儀、文明的 デザリアムが軍事的な支配から「平和的共存」へと姿勢を転換し、地球との融和を公式に演出していること。第3章の軍服との対比による意図的なイメージチェンジ。
パーティー会場 社交性、人間関係の変化、承認欲求、祝祭、仮装/見せかけ 地球政府が世論を動かすためのプロパガンダの場。デザリアムの目的達成のための演出された舞台。表面的な融和と裏腹の複雑な政治的思惑。
森雪とアルフォンが身につけるフォーマルな装いと、彼らが現れるパーティー会場の描写は、このシーンが持つ政治的、象徴的な意味合いを深く示唆している。
アルフォンのタキシードと森雪のドレスは、フォーマルな装いと政治的プロトコルを強く示唆している。タキシードは「夜の正礼装」であり、慶事(祝儀)で着用されるフォーマルウェアである。これは単なるおしゃれのためではなく、相手を敬い思いやる心の表現として、礼儀として着ることが求められる服装である。特に結婚式では新郎が着用することが多い。
第3章の経済人が集まったパーティーではアルフォン少佐は軍服を着用していた。この服装の劇的な変化は極めて重要である。軍服が軍事力、支配、そして階級を示すのに対し、タキシードは「融和」「社交」「祝祭」といった、より平和的で儀礼的な側面を強調する。これは、デザリアムが地球に対し、これまでの軍事的な姿勢から、より友好的で協力的な関係へと移行する意図を公式に示していることを意味する。タキシードが着用される一般的なシーンとして、「夕方から開催されるパーティー」や「ドレスコードにブラックタイ(Black tie)と指定のあるパーティー」が挙げられる。これは、この場が単なる私的な集まりではなく、特定の目的を持った「社交の場」であることを明確に示唆している。このような場では、人間関係を円滑に進めるための礼儀作法が重視される。アルフォンのタキシード着用は、デザリアムが地球に対し「平和的共存」の姿勢を公式に演出していることを示すものと解釈できる。アルフォンが経済人のパーティーでは軍服であったにもかかわらず、このシーンでタキシードを着用していることは、デザリアムが地球に対して軍事的な支配ではなく、より「文明的」で「平和的な」関係、すなわち「融和」を公式に打ち出そうとしている明確な視覚的メッセージである。これは、デザリアムが「不幸な歴史を変えるために現れた善意の使者」のように振る舞っているという設定 と合致する。
パーティー会場の描写は、社交性、承認欲求、そして「見せかけ」の場としての多義性を持つ。パーティーは「社交性」の象徴であり、「人間関係の変化」を暗示する。豪華なパーティーの夢は「ポジティブ思考になり、運気がアップするサイン」であり、「交友関係が広がって恋愛や仕事で成功しやすいタイミング」を意味するとされる。これは、地球政府がデザリアムとの融和を推進し、そのために森雪とアルフォンという「美男美女のベストカップル」を利用して、世界の雰囲気を変えようとしているという仮説を強力に補強する。
また、パーティーの夢は「注目を集めたい」「特別扱いされたい」といった承認欲求が強い状態を意味することもある。これは、地球政府がこの「婚約」を通じて、国内外からの承認を得ようとしている、あるいはデザリアム側が地球への影響力を強めようとしている側面を示唆する。「マスカレード(仮面舞踏会)」は「仮装パーティー」を意味するが、スラングとしては「~のふりをする」「他者を欺くため、誰か、または何かを装ってそのふりをすること」という意味も持つ。この解釈は、このパーティーが単なる社交の場ではなく、政治的な「見せかけ」や「欺瞞」の要素を含んでいる可能性を強く示唆する。森雪とアルフォンの「融和」が、真の愛ではなく、両者の思惑が交錯する「仮面」の下での駆け引きである可能性を暗示している。パーティー会場は、表向きの「社交」と「融和」の裏に、深い政治的思惑や「見せかけ」が潜む「舞台」であると解釈できる。パーティーが「社交性」や「人間関係の変化」を象徴する 一方で、「承認欲求」や「仮装(masquerade)」、すなわち「~のふりをする」という意味も持つ ことは、この華やかな舞台が、真の融和ではなく、双方の政治的意図や隠された目的を達成するための「演出された場」であることを強く示唆している。特に「masquerade」の含意は、森雪とアルフォンの関係が、表面的な「ベストカップル」の仮面の下で、複雑な思惑が交錯していることを示唆する。
- デザリアムの「人間復興」と「自然な子孫」の悲願
デザリアムの存在と目的は、森雪とアルフォンの関係を理解する上で不可欠な要素である。彼らの悲願は、単なる領土拡張や支配にとどまらない、より根源的な「人間性」の回復にある。
デザリアム人は「千年先、西暦3199年という未来から来た地球が滅びた後の地球人」であり、過酷な環境を生きるために「脳と脊髄だけの姿を、人型の義体に入れている」とされている。彼らは「生命力を失ってしまいました」が、2207年の地球に来たことで「生身の肉体を手に入れたかった存在」であると推測されている。この切実な渇望は、彼らの行動原理の根底にある。「真・地球暗黒史」(企画原案)によれば、彼らの悲願は「機械の体になどならず、生身の血肉を持った地球人として新たな千年を迎えること」であり、「人間らしさ」は「生身の血肉」を持っていることにあるとされている。
デザリアム人は「遺伝子の組み合わせで子孫を作っていた」と説明されているが、西暦2207年という過去の地球に来たことで、「五体満足、生身の地球人と交流する機会」を得た。そして、「もし、デザリアム人と地球人が混血したら、自然な子孫が生まれる。デザリアム人が五体を取り戻し人間復興できる」という可能性が示唆されている。これは、彼らが「人体を機械化するルート」を選んだ結果、生殖機能を持つ女性が新たな人類の頂点に立つという設定 や、身体の半分を機械化した北野誠也が「子どもも作れなくなった」境遇 と対比される。デザリアムにとって、自然な生殖を通じた子孫繁栄は、失われた「人間性」の回復の象徴であり、機械化された身体では得られない、真の生命の連続性を意味する。
デザリアムは、究極の知的生命体として「最後に感情の1ピースを拾いに来た存在」であるとも考えられる。生身の身体と自然な生殖を通じて、彼らは失われた感情や人間性を回復しようとしているのである。地球人との混血は、単なる生物学的な子孫繁栄だけでなく、彼らが「人間」としてのアイデンティティを再確立するための、極めて重要なステップとなる。これは、彼らの存在意義そのものに関わる問題である。
デザリアムは自らを「千年未来の地球人」と称し、「不幸な歴史を変えるために現れた善意の使者」のように振る舞っている。彼らは地球政府の「特別諮問機関」としての立場を確立している。彼らの目的は、破滅へと向かう地球の未来を変えること、そして「イスカンダルの欠片」を探すことにある 。かし、その「善意」の裏には、自らの種の存続と「人間復興」という切実な悲願があり、その達成のために地球人を「利用」している側面も示唆される。これは、彼らの行動が倫理的な問いをはらんでいることを示している。
デザリアムの「人間復興」の悲願は、単なる生物学的再生に留まらず、失われた「人間性」や「感情」の回復という存在論的課題であると理解できる。デザリアムが脳と脊髄だけの存在であり、生身の肉体と自然な子孫を渇望している という事実は、彼らが単に種を存続させるだけでなく、「人間らしさ」そのものを再獲得しようとしていることを示している。これは、機械化された身体が「まともな食事」や「子どもを作る」機能を奪った ことと対比され、彼らにとっての「人間性」が身体的・感情的な側面と深く結びついていることを示唆する。森雪との混血は、この失われた「感情の1ピース」 を取り戻すための究極の手段であり、単なる政治的同盟以上の、種の存亡とアイデンティティに関わる深遠な意味を持つ。
デザリアムの「善意の使者」としての振る舞いは、彼らの切実な目的達成のための戦略であり、地球人との融和は「利用」の側面を孕むと考えられる。デザリアムが「不幸な歴史を変えるために現れた善意の使者」のように振る舞い 、地球政府の諮問機関としての立場を確立している ことは、彼らが地球人に対して協調的な態度を取っていることを示す。しかし、その裏には、自らの種の存続と「人間復興」という切実な悲願が存在する。この状況は、デザリアムが地球人との融和を、自らの目的達成のための「手段」として利用している可能性を強く示唆しており、その「善意」が必ずしも純粋なものではないという倫理的な問いを投げかける。
- 地球の内部対立と森雪の「総意」としての役割
森雪とアルフォンの関係は、地球内部の複雑な政治状況と、森雪が背負う「地球人類の総意」という重い責任の中で、極めて重要な意味を持つ。
地球では、デザリアムとの共存を受け入れる動きがある一方で 、旧ヤマト艦隊クルーを中心とするパルチザンがデザリアムの正体を訴え、大規模な反抗作戦を計画するなど、反デザリアム勢力も存在する。地球は親デザリアム派と反デザリアム派が軍事衝突し、「血で血を洗う」状況にある。これは、地球内部の深刻な分断と混乱を示している。
このような状況下で、宇宙戦艦ヤマトと古代進は「反デザリアム」の旗標としての存在となっている。古代進はヤマトに乗り、反デザリアムの戦いを続けている。パルチザンからするとヤマトはデザリアムに抵抗する「旗標」であり、地球政府から見ると宇宙戦艦ヤマトは敵であり、古代進も敵と見なされている。作品タイトルである「REBEL(反逆)」は、ヤマトとクルーが示す「絶望的な運命への反逆」の行動に注目を促している。
森雪は、地球人類の「総意」の重みを背負っている。彼女は、地球を救うために高次元世界に飛ばされ、国民投票によって救出された経緯があり、彼女の存在は「地球人類の総意」によって支えられている。この「総意」は、彼女が個人の感情や古代進との絆 を超えて、地球全体の平和のために行動することを強く求める重圧となっている
地球政府はデザリアムとの融和のために世界の雰囲気を変えようとしており、その象徴として森雪とアルフォンの「美男美女のベストカップル」による婚約を提案していると推測できる。森雪は政府の提案を断ることもできるが、地球から争いをなくすためには断りづらい状況にある。これは、彼女が「時間断層」の代償を背負い、多くの地球人が寄せる期待を裏切れないという重い葛藤を抱えていることを示唆する。
地球内部の深刻な分断と対立構造は、森雪の「政治的結婚」を単なる個人的な選択ではなく、地球の運命を左右する極めて重い決断へと昇華させている。地球が親デザリアム派と反デザリアム派に分かれ、「血で血を洗う」状況にあるという事実は、この社会が極度の危機に瀕していることを示している。このような状況下で、森雪が「地球人類の総意」によって救出されたという過去は、彼女に地球全体の平和への責任を強く負わせる。彼女のアルフォンとの「婚約」は、この分断された地球を一つにまとめるための、そして内戦を終わらせるための極めて政治的な手段となり、彼女の個人的な感情や古代進との関係を犠牲にする「大義」として描かれる可能性が高い。
ヤマトの「抵抗」と森雪の「融和」は、異なるアプローチから「未来を変える」という共通の目的を持つと考えられる。ヤマトと古代進が「反デザリアム」の旗標として「抵抗」の道を進む 一方で、森雪が「融和」の象徴となることは、一見すると矛盾しているように見える。しかし、『REBEL3199』のキャッチコピーが「未来を、変えろ。 敵は……宇宙戦艦ヤマト。」 であることから、両者の行動は異なる手段を通じて「未来を変える」という共通の目的を持っていると考えられる。森雪の「融和」は、武力による解決ではない、別の形の「反逆」であり、より複雑な「抵抗の物語」 の一環として描かれる。
デザリアムの目的と地球の主要勢力対立
カテゴリ 項目 詳細
デザリアムの特性と目的 正体 千年未来の地球人
身体的特徴 脳と脊髄のみを義体に入れている
子孫繁栄方法(現状) 遺伝子の組み合わせ [ユーザーのクエリ]
悲願/最終目的 生身の血肉を持った地球人として新たな千年を迎えること(人間復興)、自然な子孫を得ること、失われた人間性・感情の回復
地球への姿勢 不幸な歴史を変える善意の使者と振る舞う、地球政府の特別諮問機関
地球の主要勢力 親デザリアム派(地球政府) デザリアムとの融和を推進、秩序維持、森雪とアルフォンの政治的結婚を企図
反デザリアム派(パルチザン、ヤマト) デザリアムを侵略者と疑い抵抗、軍事衝突、ヤマトを抵抗の旗標とする
森雪の立場 「地球人類の総意」を背負う存在、古代進との絆と大義の間の葛藤、融和の象徴としての役割
- 森雪とアルフォンの関係性:政治的融和と個人的感情の交錯
森雪とアルフォンの関係は、単なる男女間の感情に留まらず、地球とデザリアムという二つの勢力の未来を賭けた、極めて複雑な政治的駆け引きの様相を呈している。
第4章のあらすじでは、「策謀渦巻く社交の場に現れたのは、ドレスに身を包んだ雪。敵であるアルフォンに寄り添う彼女の胸に秘めた覚悟とは――。」と明記されている。この記述は、このパーティーが単なる社交の場ではなく、何らかの「策謀」が絡む政治的な舞台であることを強く示唆している。「美男美女のベストカップル」による婚約発表は、地球政府がデザリアムとの融和政策を進める上で、世論を動かし、地球内部の分断を解消するための強力なプロパガンダとして機能する可能性が高い。これは、政治的な目的のために個人の関係が利用される典型的な構図である。
アルフォンが森雪に抱く感情は、その真意の複雑さを物語る。彼は森雪に対し、一方的な好意や人間としての尊敬の念を抱いている可能性が示唆されている彼は森雪に古代進の生存の事実を告げ、自身を殺させるかのように仕向けるなど、その行動の真意は複雑である。第3章では、アルフォンが森雪の内面を高く評価しており、そのセリフが雪の着飾った姿ではなく、最愛の人間に殉ずる決意を指している可能性も示唆されている。アルフォンは森雪に対し、「私と君の関係は地球人の多くが望む事だ・・・時間断層を地球から失わせた君にとってこれは最高の贖罪になるだろう・・・」と語りかければ、その選択が「地球を裏切ること」になると問いかけていることになる。これは、彼が森雪の背負う重圧を理解し、それを逆手に取って彼女を融和の道へと誘っていることを示唆する。彼の言葉は、森雪の「地球人類の総意」への責任感を巧みに刺激している。
森雪の「覚悟」が意味するものは、地球のためか、それとも別の目的かという問いを提起する。森雪がアルフォンに寄り添う「覚悟」は、地球の平和のためという大義に殉じる自己犠牲の精神である可能性が高い。彼女は、自身の過去の経験から、地球人類の総意が持つ重みを深く理解している。しかし、第3章でアルフォン殺害のチャンスを逃したことについて、イジドールの反撃を恐れただけでなく、「アルフォンの寝返りを期待しているからではないか」という考察も存在する。これは、森雪が単に犠牲になるだけでなく、デザリアムの内部、あるいはアルフォン自身の真意を探り、状況を内部から変えようとする、より複雑な戦略を持っている可能性を示唆する。彼女の行動は、単なる受け身の犠牲ではなく、能動的な情報収集と状況操作の試みであるかもしれない。
森雪とアルフォンの「融和」は、デザリアムの「人間復興」の悲願と地球政府の「平和」への切望が交錯する、極めて政治的な「取引」であると解釈できる。「婚約発表」ではないかという仮説は、アルフォンのタキシード着用や、パーティーが「策謀渦巻く社交の場」であるという描写 によって強く裏付けられる。デザリアムが生身の身体と自然な子孫を求めていること と、地球政府が内戦を終わらせるための融和を望んでいること を考えると、この「婚約」は双方にとっての「利益」が合致する政治的な「取引」である可能性が高い。森雪は、この取引において「地球人類の総意」を背負い、自己を差し出す「象徴」としての役割を担っている。
森雪の「覚悟」は、単なる自己犠牲に留まらず、デザリアムの内部、あるいはアルフォン自身の真意を探り、状況を内部から変えようとする戦略的な意図を秘めている可能性がある。森雪がデザリアムの情報を得るためにアルフォンの館に滞在している ことや、アルフォン殺害を躊躇した理由として「アルフォンの寝返りを期待している」という考察 があることは、彼女の行動が単なる受動的な犠牲ではないことを示唆している。彼女の「覚悟」 は、この政治的結婚を受け入れることで、デザリアムの真の目的や弱点を探り、あるいはアルフォンを味方につけることで、地球の未来をより有利な方向へ導こうとする、極めて高度な戦略的思考に基づいている可能性を秘めている。
- 結論:第4章が提示する「未来」と「人間性」への問い
『宇宙戦艦ヤマトよ永遠に REBEL3199』第4章の予告に描かれる森雪とアルフォンの姿は、単なるキャラクターのロマンスや物語の転換点を示すだけでなく、作品全体が問いかける深遠なテーマを凝縮して提示している。
森雪の赤いドレスは、彼女の強い「覚悟」と「情熱」、そしてその選択が伴う「危険」と「犠牲」を象徴している。これは、彼女が地球の平和のために自ら進んで困難な道を選ぶ意志の表れである。ゴールドとダイヤモンドの装飾は、この「婚約」が持つとされる「価値」と「永遠性」を強調する一方で、それが表面的な「見せかけの輝き」であり、その裏に隠された真実がある可能性も暗示している。アルフォンのタキシードとパーティー会場は、デザリアムが地球に対し「平和的融和」の姿勢を公式に演出する「舞台」であり、その裏に隠された政治的思惑や「欺瞞」の側面を浮き彫りにする。軍服からタキシードへの変化は、デザリアムの対地球戦略における大きな転換点を示唆している。
森雪とアルフォンの関係は、単なる恋愛関係ではなく、地球とデザリアムという二つの勢力の未来を賭けた政治的駆け引きの象徴である。この「融和」の道は、ヤマトが示す「抵抗」の道とは異なるアプローチであり、どちらの道が地球の真の「未来を変える」のか、あるいは両者がどのように絡み合って未来を形成するのかという問いを見る者に投げかける。森雪は「地球人類の総意」という重圧と、婚約者である古代進への個人的な絆の間で深く葛藤しながらも、地球の平和のために自己を犠牲にする「覚悟」を決めている。
デザリアムの「人間復興」の悲願は、技術の進歩と引き換えに失われる「人間性」とは何か、そして「生命」とは何かという普遍的な問いを提示する。彼らが「生身の血肉」と「自然な子孫」を求めるのは、単なる生物学的再生を超えた、存在論的なアイデンティティの回復を意味する。地球内部の分断と、その解決のために個人が背負う重圧は、現代社会が直面する多様な価値観の衝突や、民主主義の危機、そしてリーダーシップのあり方といったテーマと共鳴する。第4章の予告シーンは、単なるキャラクターのロマンスではなく、シリーズ全体が問いかける「人間性」と「未来」の定義、そして「平和」の代償という普遍的なテーマを凝縮して提示している。このシーンは、単なる物語の展開に留まらず、『REBEL3199』が現代社会に投げかける「未来を、変えろ。」 というメッセージの核心を突くものと言える。『宇宙戦艦ヤマトよ永遠に REBEL3199』は、単なるSFアニメに留まらず、現代の私たち自身の「未来」と「人間性」について深く考えさせる、示唆に富んだ作品である。
ヤマトよ永遠にREBEL3199 第4章の予想。アルフォンと雪の婚約発表か?
第4章、第5章の展開予想:雪とアルフォンの禁断の愛と葛藤
- スクープと世論の分裂:
- 雪の孤立とアルフォンの接近:
- 世間から隔絶されたアルフォンの館で孤立を深める雪。
- アルフォンは、雪をかばいつつ、彼女を通じて人類の愛を知ろうとする。
- アルフォンの部下であるイジドールは、雪に対し敵意をあらわにし、孤立をさらに深める。
- アルフォンの葛藤:
- 雪への愛情と、デザリアムの命令との間で苦悩するアルフォン。
- 雪への愛が深まるにつれ、嫉妬や独占欲といった今まで知らなかった感情に戸惑う。
- デザリアムの利用とアルフォンの告白:
- 雪の決断と婚約発表会:
- 古代進との関係との対比から、雪はアルフォンの求愛を受け入れる。
- 婚約発表会で、赤いドレスに身を包んだ雪とタキシード姿のアルフォンが現れる。
- 雪の反撃:
- アルフォンの愛の結末:
- アルフォンは雪を愛するが故に、マザー・デザリアムの意思に反して雪を解放する。
- それはアルフォンが愛を知り、学んだ証となる。
考察:
- この展開は、雪、アルフォン、古代進の複雑な人間関係と感情を描き出す。
- デザリアムのプロパガンダ、世論操作、メディアの力など、現代社会への風刺も含まれる。
- アルフォンの愛は、自己犠牲的な愛であり、物語に深い感動と悲劇性をもたらす。
- 雪の行動は、彼女の強い意志と知略を示すと同時に、物語のテーマを深く掘り下げる。
今後の展開への期待:
- 雪は、どのような形でデザリアムの陰謀を暴き、地球を救うのか。
- アルフォンの愛は、どのような結末を迎えるのか。
- 古代進、雪、アルフォンの三角関係は、どのように決着するのか。
ヤマトよ永遠にREBEL3199 特報1・2を見ました
【人類の脳を初期化する】
SF作品でよく出てくるが、この場合の初期化がどのような意味かにもよりますね。
私見ですが、例えば雪が脳を初期化され、アルフォンを恋人だと思い込むとか。あるかななん手考えたりします。でも、そんな単純な話にはならないでしょうけど。
か全人類が脳を初期化される。
初期化するための重核子爆弾炸裂の日程が決定しており、炸裂の日まであと〇〇日というカウントダウンを行う。
【全人類が脳を初期化されないように森雪が取引をもちかける】
・デザリアムがやろうとしているのは、グランドリバースにイスカンダルの欠片を組み込んで、宇宙空間に流出したイスカンダルの記憶を収集することではないかと想像。
・雪がこのような取引を提案するのはサーシャを守るためと、地球人類の脳の初期化をやめさせるため。
・コスモリバースの演算装置に雪自身が組み込まれてもよいと雪が提案する。雪はイスカンダル製コスモリバースの蘇生体なので、コスモリバースによる産物でありイスカンダルの欠片であると言える。雪はイスカンダルの欠片を代行できる。
・「イスカンダルの記憶」はイスカンダル星のサンクテルから宇宙空間に拡散した。それを再集合するための装置がグランドリバース。雪は、宇宙空間そのものからイスカンダルの記憶を引き出すためのトリガーにされるということ。
・アルフォンは「イスカンダルの欠片を探す者」である。ランベルがヤマトにイスカンダルの欠片=サーシャが搭乗していると認識しているのなら、アルフォンの任務は無くなっているはずだ。その任務を続行する必要があるというのなら、「CRSで蘇生した地球人が存在しそれがイスカンダルの欠片を代行できる」とデザリアムは知っている。
・それは誰か。その人物を確保する」ということがアルフォンの任務かも。やがて、雪がその人物であると気づくだろう。
・雪が、自分がデザリアム政府に投降しグランドリバースの一部に化すことを受け入れると言い、地球人類の脳を初期化するのは止めてほしいと提案する。
・地球人類の脳を初期化する意味は、CRSの地球環境の再生はCRSと同化した地球の星のエレメントの記憶により発動するが、地球人類の記憶によって再生地球が形作られているので、地球人類全ての脳を初期化したら、地球の記憶は失われ、地球再生の根拠がなくなり、大地は真赤にやけた滅びの姿に戻ってしまう。まさしく「グランドリバース」
【デザリアムにとっての地球人類の脳の初期化の必要性】
地球人類の脳を初期化し、その脳にデザリアム人の記憶をインストールする。未来世界で袋小路にぶつかったデザリアム人は過去にやってきた。過去の人類を殺すとその子孫である未来人の存在が危うくなるが、記憶を入れ替えるのなら人類の遺伝子は保全されており、未来人も確実に生まれ続ける。先祖を殺さずに未来人が先祖と入れ替われる。
・未来からみたら全ての人類の家系図を作れる。それによってどの先祖にインストールするのがどのデザリアム人かを決められる。
・これは勝手な想像・妄想だが、作製された家系図をたどるとアルフォンの先祖はアルフォンと森雪。
なぜなら、二人の髪型が同じに見えたから。雪がアルフォンの先祖なのでキャラデザインの特徴が同じになる。そこで髪型が同じにしたのだろう。
だから、雪のお相手はアルフォン。
ここで時間と血縁がループすることになる。アルフォンの子孫がアルフォンで、アルフォンの先祖がアルフォン。
ループするということはテレサの樹が未来へ伸びずに枯れるということ。地球人類の未来は枯れてしまう。3199年の先は無い。
・過去に戻って、過去の地球人類になったデザリアム人だが、結局、千年の猶予を得ただけで、未来には同じ危機が訪れ、未来が無くなる。何度も過去に戻るが、その未来はいつも袋小路。2207年から3199年までの時間を何度も繰り返すだけになっている。今度こそはと3199年の袋小路を避けようとするが結局、解決できずに過去に戻ってやり直しをする。この「今度ことは…」が「デザリアム千年の夢」か?
【デザリアム人の最期を予想】
・デザリアム星には、デザリアム人の元データがサーバーに保存されており、ヤマトがそれを破壊することで、ダウンロードされているデザリアム人全てが消えてしまう。イスカンダル星消滅によってスターシャやユリーシャが消えたのと同じ。
・デザリアム星がどこにあるのか、探査しなくてはならない。それがヤマトⅢ要素。
【ほか】
予告編で
雪が座り込みうつ向いている横にアルフォン。寄り添っているように見える。
ヤマトから抵抗宣言が出たがそれが山南だったので、古代の戦死の可能性を告げているのだと思う。
ヤマトよ永遠にREBEL3199 の予想
ストーリーが進んでからこの予想を読み返したら恥ずかし―って思うんだろうな。
平行宇宙が存在 異次元宇宙からの侵略
古代と雪が帰還しなかった別の未来が存在する。
それは全人類の国民投票で時間断層維持派が勝利した世界であり、時間断層を今後も利用して発展し続ける。アンドロメダ級も作り続けられた。
しかし、高次元世界の者たちが危惧したように未来が分岐しすぎた挙句、宇宙が枯れて、硬直化してしまう。
デザリアム人=火星人
2183年に第2次内惑星戦争が終結。その際、大半の火星住人は地球に強制的に移住したが、一部、逃亡したと思われる。(その人達を便宜的に「火星人」とする)。
火星人たちは、火星に残されていたボラーの技術で銀河中央へ向かった。そこでウラリアの魔女と遭遇。火星人たちは、デザリアム星でウラリアの魔女の番犬となる。
「イスカンダルの為の奴隷猿=ガミラス」となったガルマン星の人たちと同様。
※ボラーから見ると、自分たちが接触した相手は火星人だが、それを地球人だと認識しており、地球=ボラーの技術を盗んで科学を発展させた連中だと蔑んでいる。
デザリアムと地球軍のアンドロメダがなんらかの形で遭遇。波動砲を濫用する地球に対して危機感を持つ。宇宙を壊す兵器であると認識。この時、アンドロメダを鹵獲したのかも。
デザリアムの三脚戦車ってウェルズの宇宙戦争の火星人の兵器のようである。ウェルズの火星人は頭にタコの足のような脚部があるだけ。「頭だけ生身」という旧作ヤマトよ永遠にの暗黒星団帝国人と一致?
時間断層を残した宇宙は枯れて硬直
古代と雪が高次元から帰還しなかった宇宙では時間がついに硬直。可能性の多様性を失い枯れてしまう。
また、その宇宙では古代と雪はいなかったことになり、宇宙の歴史から存在が消える。古代誕生が2177年、雪は2179年生まれ。2177年から時間断層継続が決定した2203年までの記録がその宇宙の歴史から消える。これが大喪失。
ガミラスが天王星に来訪したのが2191年だから、大喪失によってデザリアムの歴史からガミラスもヤマトも消えている。だからメルダースたちはガミラス軍もヤマトも知らない。
大喪失の間にあった出来事と遭遇するデザリアム
時間・宇宙が枯れ硬直化するのは全宇宙で起こる。デザリアムも崩壊へ。ウラリアの魔女が宇宙修復のためにイスカンダルの記憶を利用しようとメルダースをサレザー星系に派遣。大喪失後の2205年に設定した。そこでメルダースはヤマトやデスラーと遭遇。
イスカンダルが崩壊。全ての記録が失われたと思われたが、サーシャが存在していた。
未来から来た?
デザリアムの地球から来た?アムはイスカンダルの記憶を分かち持つサーシャを確保したい。それは故郷、地球への帰還と同義だった。そこで、2205年か6年の地球政府に火星人の末裔であるにも関わらず「自分たちは時間断層を放棄しなかった未来から来た」と嘘を言い、政府関係者や南部重工など軍産複合体に近づく。
サーシャとコスモリバースシステムを使えば時間断層を復元できると甘い言葉で地球政府・軍を内部崩壊させてしまう。
※旧作では暗黒星団帝国(デザリアム)が自分たちは200年後の地球の未来から来たと嘘を言う。未来人だと嘘をつく点は旧作をなぞっている。
※3脚戦車の地球制圧シーンが宇宙戦争の火星人の攻撃と一致。
地球人の半数近くは投票の際に時間断層維持に賛成しているだろうし、軍産複合体関係者は時間断層維持で得られたはずの技術が欲しいから簡単にだまされる。
大地を踏みしめる足が欲しい
デザリアム人がライトグレーの肌なのは、ガミラス同様番犬役だから。
旧作のヤマトよ永遠にでは、暗黒星団帝国人は頭だけ生身で機械の身体という設定。現代ではIPS細胞もあるし、機械の身体というのはあまりにも前時代すぎて、設定として採用しないだろう。
イスカンダル人のように、データのみの生命体ではないか。
ウラリアの魔女が全ての生命をイスカンダル同様データ化しており、それをダウンロードして実体化した戦士がデザリアムの将校や兵士。
旧作で、頭だけが生身の暗黒星団帝国人が「大地を踏みしめる足が欲しかった」と心情を吐露するが、今回はデータのみの生命体であるデザリアム人が「実体ある身体が欲しかった」というのだろう。これなら原作をなぞることができる。
だから、デザリアム人が地球を占領したのは実体ある身体を求めてのこと。時間断層を放棄し、未来が存在する世界で、実態ある身体を子孫に残したい。元は地球人だったのだから可能であろうということ。
「帰ってきた」とデザリアムが言うのはデスラーがガルマン星に「帰ってきた」のと同様。火星→ウラリアとさまよい、ついに故郷に帰還したということ。
未来からではない。この「帰ってきた」はガミラスとデザリアムが同様の存在だという描写だろう。
アルフォンと雪
データ人間のスターシャと生身の古代守の間に子供が生まれたので、データ人間のアルフォンと森雪の間で子どもを作るのは可能だと思われる。デザリアムはデータのダウンロードによる再構成ではない自然に生まれた身体が欲しいのだから、そういうのが目的だと思う。
アルフォンは自然生殖を実現させるための存在かも。
デザリアムには軍や組織があるのだから、規律を守るとか組織への愛着や仲間への共感などの感情は必ず持っているので、感情がないのではない。
データダウンロード生物や、人工的に生産するクローン技術により次世代を生み出してきたのなら、男女の愛というのが欠けている。戦士に男性しかいないのは戦闘に有利だから男性ばかりを生産したのだろう。
単為生殖の場合は自己増殖できるが、有性生殖の場合は相手を選び、選ばれないと生殖が出来ない。だから、男女間の愛が発生する。当事者2人がその将来を見越してどのように変化していくのか、それを見極めないといけないし、それが正常な道を進んでいるのかをテストできるものが「愛」なのかもしれない。
有性生殖の場合、相手への信頼が絶対である。全ての防御を解くことも相手への信頼を示している。
自分の姿の全てを晒すのは、普段の常識とは逆に、信頼と愛情の表れ、道徳的行為となる。
アルフォンが知りたいのはその男女の愛ではないか
スターシャと守の場合はデータ再構成が女性側だったから、データであるスターシャが守の生体データを取得したら良かったわけだ。だから、瀕死の古代守でも子を残せた。しかし、雪とアルフォンの場合は女性が生身だ。アルフォンがデータから再生した存在だとはいえ、その生殖細胞のデータを雪は母胎に取り込まなければならない。つまり、交配が必要だろう。
雪はコスモリバースで再生された存在
森雪は、大喪失によりデザリアムの記録に載っていない上、コスモリバースシステムで生き返っているので、特別な存在である。
デザリアムの記録に載っていない古代進と、サーシャ同様に特別な存在である森雪を藤堂長官は逃がそうとした。
高次元世界から帰還するしないと決めるのは古代進なので、古代進がいないことにすることが、時間断層破棄を選びながら時間断層復活を完成させる条件かもと想像する。
その古代進が雪の婚約者であるということが、男女の愛を知ったアルフォンが雪への独占欲を抱き、古代に嫉妬心を燃やすきっかけになる。
コスモリバースシステムで生き返った雪はある意味、コスモリバースシステムの一部なので、サーシャを確保するのと同様に、アルフォンは雪を自分のサイド、デザリアム側に寝返らせたい。自分の支配下もしくは影響下に置きたいと思うだろう。
アルフォンの出自の謎
「帰ってきた」にもう一つ意味がある。ここからデザリアムが存在し、時間断層を維持し、なおかつ時間や宇宙が硬直しない歴史が始めるために、2207年に帰ってきたということ。
コスモリバースシステムとイスカンダルの記憶を持つサーシャを電算機に組み込み、コスモリバースで生命を復活させた森雪を民族の祖とすることで、デザリアム=火星系地球人が栄える。地球を支配し栄えることで、2164年に火星が地球にしかけた戦争の目的(それが何かはまだ分からない)が果たせる。
既存の地球の軍産複合体は軍が維持でき、企業が持続したら良いので文句はない。
アルフォンの役目の一つは雪を発見し、篭絡し、アルフォンの子を産ませること。
アルフォンの出自は謎とされているが、実は星総統スカルダート自身か、スカルダートの息子ではないか。
しかし、雪がアルフォンを拒否したら、本来の時間軸に戻り、デザリアム人は未来を失う。
アルフォンの求愛を雪が受け入れたかどうか。それは、外部の存在が認識するまでどっちになったか分からない。認識されるまでは2つの未来が併存する。これが二重銀河という状態。
シュレディンガーの猫のように2つの結果が重なりあっている。雪が古代を待つ決断をすれば、通常の宇宙に収斂する。
変化・進化を間違った方向に
デザリアムの人達はおかしな方向に変化・進化してしまった。極端な効率化、自動化が自らを破綻させた。
デザリアムは1000年だと思っているが、実は100年で時間断層で10倍になっているとか。それなら「もしも今から百年が過ぎ」って歌詞に合う。
雪はアルフォンを拒否し、古代たちはボラーの妨害に遭いながらウラリアの魔女にたどり着き、謎を解明。全ての宇宙の時間を正常化させる。
たぶん、そこに顔が壊れた女神。シャルバートの復活などがあるのではないか。
ウラリアの魔女、シャルバート、テレサの樹、スターシャの娘サーシャ。これらが絡み合って、宇宙と時間のもつれた糸をほぐし、解決に向かう。
あとは、オープニングに現れそうな太陽のアップの意味。これがまだ分からない。
さすらいの太陽
1971年。原作・藤川桂介氏(宇宙戦艦ヤマト)、少女コミックでマンガ版(すずき真弓氏)も連載。
昭和28年8月2日。同じ病院で生まれた2人の女の子。1人は財閥の娘、1人は屋台のおでん屋の娘。看護婦の野原道子は恋人が出世のために金持ちの娘と結婚したため、財閥の娘を恨み、2人の赤ちゃんをすりかえる。
香田財閥の令嬢として育った「香田美紀」、貧しい家の娘「峰のぞみ」。本当は逆。
同じ学校にすすむと、美紀は貧しいのぞみをいじめの対象にする。のぞみは歌手になりたい夢を持っていた。美紀はそんなのぞみを見下したい思いから、自分も歌手への道を進む。
美紀は親の財力を背景に芸能界にデビュー。のぞみは酒場で「流し」をやりながら、歌手を目指し下積みを続ける。
看護婦・道子の弟、作詞家となっていた純の紹介でのぞみは芸能プロダクションに入るがドサ回りの毎日。その行き着いた先は美紀の付き人だった。
過激なスケジュールをこなしながら、仕事を続ける美紀。その姿をみていたのぞみは、「これでは本当の歌は歌えないのではないか」と芸能界に疑問を感じ、放浪の旅に出る。
旅先で出会った人との交流を続けるのぞみ。幻のジャズピアニストを歌声で舞台に復帰させるなど、彼女の歌は人々の心に響いていく。
かつて、のぞみが思いを寄せていたファニー。彼は米国に旅立ったが、日本に帰ってきていた。ファニーは「峰のぞみ」の実の兄であった。のぞみは「実の兄」と思い、衝撃を受ける。
のぞみは音楽祭に参加するというバンド、ゲリラーズと知り合う。このバンドと一緒に参加した音楽祭で、のぞみは自身が長年あたためていた歌、「心のうた」熱唱する。それが芸能界デビューのきっかけとなる。
財閥令嬢の不幸を願った道子はそのことを知り、弟の名前を使って記者会見を開く。「香田美紀」と「峰のぞみ」の出生の秘密を明らかにしたのだ。
病気を患っていた「峰のぞみ」の父、慎介。道子の記者会見後、危篤に陥る。
のぞみが駆けつけた時はすでに遅く、慎介は亡くなっていた。のぞみは看護婦達に「芸能人は親不孝」を非難を受ける。のぞみは芸能界を辞める決心をする。
美紀は自身の出生の秘密を知り、うちひしがれ、自殺をしようと、嵐の海に入っていく。
周囲の説得で歌手を続ける決心をするのぞみ。ファニーと兄妹ではないことが分かり、お互いの気持ちを確かめる。
美紀が発見され、病院に搬送される。美紀が目覚めた時、のぞみがいた。
貧困な峰家をさげすんでいた美紀は自分が香田家に捨てられると思っていた。しかし、香田大二郎は美紀をこれまで通り自分の娘として見守る決意をしていた。
美紀をみつめるのぞみ。のぞみは病院に駆けつける前、香田家の母、澄代に「私と美紀は姉妹だ」と話していた。
泣きながら手を取り合うのぞみと美紀。
香田家と美紀はこれまでの非礼を峰家とのぞみにわびた。
不幸な生い立ちだった道子。貧困家庭に落としたはずののぞみが素直に育った事実をみて、自分との違いを認める。
のぞみはデビュー間もないにもかかわらず、ワンマンショーが企画された。彼女は超満員のステージに立っていた。
☆
峰のぞみの声優、藤山ジュンコは、このシリーズの音楽担当、いずみたく氏の弟子で、将来を有望視されていた。さらに、この挿入歌・エンディング曲の「心のうた」でメジャーデビューする予定だった。しかし、番組は低視聴率のため、売出し中の少女歌手・堀江美都子が「心のうた」をレコーディングして発売した。藤山ジュンコは「心のうた」でデビューできなかった。
もし、視聴率に恵まれていたら、藤山ジュンコはテレビまんがから抜け出てきた歌手として注目されただろう。「さすらいの太陽」の裏番組はクイズ・タイムショックとタイガーマスク。強力だった。
藤山ジュンコは師匠のいずみたく氏の説得にもかかわらず、芸能界に疑問を感じ歌手をやめてしまう。発売したのは「心のうた」の藤山ジュンコ版と、挿入歌にもなった「鎖」の2曲だけ。
峰のぞみが「幻の歌手」から、メジャーデビューするストーリーだったのに、逆に、藤山ジュンコは「幻の歌手」になってしまう皮肉であった。
帰ってきたウルトラマン 33話 怪獣使いと少年
すでに多くの人がブログに書いていますが、やはり、日本の怪獣特撮ドラマを語る者は避けてはいけない話でしょう。
1972年に放送された「帰ってきたウルトラマン 33話 怪獣使いと少年」です。
河原に住む中学生の佐久間良。
毎日、地面に穴を掘っています。
彼はいじめの対象でした。
彼は超能力が使えました。それを気味悪がる級友や町の住民に「宇宙人」と言われ、仲間はずれにされます。
それはやがて、「世の中のありとあらゆる災害の原因はこいつではないか?」という発想につながり、町の人から食べ物すら売ってもらえないようになります。
良はいじめに来る者たちを超能力で追い返しますが、更にそれが苛めや虐待の理由となっていきます。
犬をけしかけられますが、犬は爆発。これが、苛める者たちの怒りを加速させます。
公害を垂れ流す工場によって、魚が奇形。それは怪獣へと成長しました。魚怪獣ムルチ。ある日、良はムルチに襲われます。
それを助けたのは老人、金山。実は金山老人は宇宙人、メイツ星人でした。故郷である星が滅びたため、宇宙船で脱出。逃げついた先がこの地球だったのです。
金山老人は超能力でムルチを地下に封印しました。
良はある日から、河原で穴を掘り始めます。実は、金山老人は自分が乗ってきた宇宙船を地下に埋めて隠したのですが、健康を害し、宇宙船を呼び出す力がなくなっていたのです。
健康被害は公害によるものでした。もう、命の残りは少ない。
工場は毒の煙を出し続けます。

良は北海道出身。父は東京に出稼ぎに行ったきり行方不明、母はすでに死亡。父を探しに東京に出てきたが、身寄りのない良少年は、金山老人と河原の小屋で共同生活を始めました。
良は毎日、地面を掘り続けています。
良は中学生たちの虐待にあいました。
わずかな食糧の粥を地面にぶちまけられ、その上、良が自分で掘った穴に埋められます。
穴から首だけ出した状態。地面から出た頭。これを中学生は自転車で轢こうとしていました。


そこへ、怪獣攻撃隊MATの隊員であり、ウルトラマンである郷が止めに入ります。町で宇宙人の噂、それは超能力が使える良のことですが、を聞きつけ河原にやってきたのです。
頭を轢かれたら、死ぬかもしれない。その危機を良は救われました。
良は町にパンを買いに行きますが、店の女主人は売ってくれません。それを見ていた店の娘が良を追いかけます。
「うちはパン屋よ。パンを売るのが仕事だから」と良にパンを売ってくれました。
この話の中で唯一、ほっとするシーンでした。
金山老人の小屋で郷隊員は、いきさつを聞きます。故郷の星が滅び、1年前に地球に着いたが大気汚染に身体を蝕まれ、もう命はわずかしかない…と。宇宙船は地下に隠しましたが、呼び出す力は老人には残っていません。
だから、良は「時間がないんだ」と地面を掘るのです。
そこへ町の人が大挙、押し寄せてきました。今日こそは宇宙人を退治するのだと。MATが退治しないから、自分たちで退治するのだ。


竹やりを手に手にもつ群集。警官も一緒でした。
良を捕まえる群衆。割ってはいる郷隊員。良をどこかへ連れて行こうとする群衆。このままでは確実に良は殺される。
小屋の中で身を潜めていた、金山老人が現れます。「宇宙人は私だ。その子は私を守ってくれていたのだ」と。
群集の1人が叫びます「こいつを生かしておくとどうなるか分からんぞ」
群集が老人の襲いかかり、警官はついに発砲。金山老人は倒れ、身体からは血が流れ出す。


金山老人が死に、封印されていた怪獣、ムルチが地を割って現れます。

逃げ惑う群集。郷隊員に「早く怪獣を退治してくれ」と叫びます。
しかし、郷隊員はうずくまったまま、心の中で叫びます。「勝手なことを言うな。怪獣をおびき出したのはあんたたちだ」

そこに、虚無僧姿のMAT伊吹隊長が現れ、「町がどうなっていると思うのだ」と一喝します。
ウルトラマンに変身し、怪獣ムルチを倒します。
1人残された良。
彼は、まだ、穴を掘り続けていました。「おじさんはメイツ星に帰ったんだ。俺がついたら迎えてくれる」。だから、宇宙船を掘り出すのだ。
宇宙船をみつけるまで彼は掘り続けるだろう。地球から去るために。

☆
差別を描いた作品です。
全編、暗いトーンで語られていきます。パン屋の娘と伊吹隊長と郷。これ以外は救いようが無い話です。
物語の中盤で伊吹隊長は、経過報告をする郷隊員に言います。
「日本人はその手に花を持てば美しく飾るのに、刃を持つとどんな残忍きわまりない行為をすることか」
河原が舞台なのは、「河原者」。部落出身者。
老人は身体を壊しています。身障者。
老人は仮の名として「金山」を名乗っています。在日朝鮮・韓国人に多い「通り名」。
少年の出身は北海道。アイヌ。
そして、この作品の脚本を書いた上原正三氏は沖縄の出身。1972年はまだ、沖縄は返還前でした。
上原氏は後に、「この作品を作ったことを後悔している」と話していたそうです。
あまりにも差別を直截的に取り上げたからでしょうか。
「もう、この話は書けないだろう」とも。
日本に差別が昔よりも少なくなったから?
それとも、もう言ってもしかたがないから。良少年のように、日本を見捨てたのか?
キャンディキャンディ 裁判の顛末

レビューというより、著作権裁判の顛末です。
1997年、原作者の水木杏子(名木田恵子)氏と漫画化したいがらしゆみこ氏の間で著作権の所在が、裁判で争われました。
1995年、いがらし氏と日本アニメーションがキャンディキャンディのリメイクを企画。そのため、講談社と東映アニメーションとの契約を解除しました。しかし、原作者の水木氏がキャンディキャンディはすでに終わった作品として、リメイクを断りました。同年、水木氏といがらし氏は著作権にかんする契約を結び、二次利用や商品化は双方の同意が必要としています。
97年にいがらし氏が倉敷市の「いがらしゆみこ美術館」で多数のキャラクター商品を発売、通販でも版画を発売。更に、いがらしゆみこのみの著作権表示をした菓子を発売しました。すべて、水木氏の了解を取りませんでした。
水木氏はいがらし氏が契約違反によるキャラクター無断使用を訴えましたが、いがらし氏は水木氏に著作権がないと主張しました。
2001年、最高裁で出た結論は水木氏の原作が一次著作物であり、いがらし氏のマンガなどは二次的著作物という位置付けと結論されました。
それにより、いがらし氏が作画したマンガを二次利用したアニメや映画の放映、キャラクターグッズの販売は水木氏、いがらし氏の両方の許諾が必要であり、水木氏の原作のみをもとにした新作や再マンガ化は水木氏の許諾のみで可能となりました。
実際、マンガの連載、アニメ化にあたって、出版社の講談社はその通りの処理をしていました。
講談社の単行本は最高裁判決後、水木氏と講談社との話し合いにより契約解除・絶版となりました。中央公論社の出していた文庫本も99年に絶版になっています。
東映アニメーションが講談社から許諾されていた著作権の二次使用権も失効となり、アニメの再放送、ビデオ・DVD化も不可能となっています。
東映アニメーションから要請があれば、水木氏、いがらし氏ともに許諾すると言っています。しかし、いがらし氏は今も水木氏の著作権を否定しています。更に、過去に東映アニメーションの商標権を侵害してキャラクター商品を多数販売しており、その謝罪のないうちは東映アニメーションとの関係正常化も不可能でしょう。
以前は東映との関係が深いメーカーからキャンディキャンディのランチボックスが発売されていましたが、ある時、キャラクター商品に強いメーカーに変更されました。その頃、聞いた話です。
☆
結局、一番迷惑しているのは、キャンディキャンディのファンですよね。
再放送も見れないし、DVDもマンガも買えない。
著作権は重要ですが、もっとファンのことを考えてほしいです。




